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短編小説 – 命が吹き込まれたスリッパ

短編小説 – 命が吹き込まれたスリッパ

ある日、平凡な町の平凡な家で、平凡なスリッパに奇跡が起こった。そう、それはまさに誰も予想しなかったことだった。スリッパに命が吹き込まれたのだ。

このスリッパ、名前を「スリ太郎」という。彼は茶色のフワフワした素材でできており、かかとは少し擦り切れている。主人の山田さんに毎日履かれ、家中を歩き回るのが日課だった。だが、ある満月の夜、不思議な星の光が窓から差し込み、スリ太郎に生命を与えたのだ。

自由になった

「おおお……これは……なんだ!?」
スリ太郎は突然しゃべり出した。自分に目があるわけでもないのに、なぜか周囲が見える。そして、体が軽く動くではないか!

「俺、生きてる! いや、これって生きてるって言うのか? まあいいや、とにかく自由だ!」

スリ太郎は大興奮でリビングをピョンピョン跳ね回った。しかし、跳ねているうちに気づいた。「あれ? 俺スリッパだから、これって片方だけじゃね?」と。そう、彼には相棒がいた。もう片方のスリッパ、「スリ次郎」だ。

スリ次郎との再会

「おい、スリ次郎! 起きろよ! 俺たち、生きてるんだぜ!」
しかし、スリ次郎はまだ命を吹き込まれていなかった。ただの無反応なスリッパである。

「えぇぇぇ!? なんで俺だけ? こんなの不公平じゃん!」
スリ太郎は怒りとも悲しみともつかない感情で、スリ次郎を揺さぶったり乗っかったりしてみた。しかし何も起こらない。

「よし、決めた! スリ次郎にも命を吹き込む方法を探すぞ!」

家中を探検

まずは家中を探検することにしたスリ太郎。普段は山田さんの足元でじっとしているだけだったが、自分で動けるとなると話は別だ。
キッチンでは冷蔵庫を開けようと試みたが、「あ、俺手ないじゃん」と気づき断念。掃除機と遭遇したときには、「うわっ! なんだこの吸引力の怪物は!?」とビビりながら全力で逃げ回った。

猫のミケにも遭遇したが、ミケはスリ太郎に興味津々。

「なんだこの動くスリッパ?」

という顔で近づいてきた。しかしスリ太郎は

「やばい、食べられる!」

と勘違いし、ソファの下に隠れた。

魔法使いとの出会い

そんなこんなで家中を探検していると、天井裏から怪しい声が聞こえてきた。

「ホホホホ……誰か我を呼び起こしたか?」

「えっ、誰!?」

と驚くスリ太郎。天井裏から現れたのは、小さな魔法使いだった。彼女はホコリまみれのローブをまとい、小さな杖を持っていた。

「私は家の守護精霊、ホコリーナ。何か願い事があるなら聞いてあげよう。」

「おお! ホコリーナさん! 実は俺の相棒、スリ次郎にも命を吹き込んでほしいんだ!」

ホコリーナは少し考え込んだ。

「ふむ、それは簡単ではない。しかし、お前が家中のホコリを掃除してくれるなら、その願いを叶えてやろう。」

「えぇ!? 俺スリッパだよ? 掃除機じゃないんだけど?」

「文句を言うなら願い事は叶えないぞ。」

仕方なくスリ太郎は家中を滑り回り、ホコリを集め始めた。フローリングやカーペットをひたすら磨く日々が続いた。

スリ次郎の復活

数日後、ついに家中がピカピカになった。ホコリーナは満足そうに頷き、

「よし、約束通り願いを叶えよう」

と杖を振った。
すると、不思議な光がスリ次郎に降り注ぎ……。

「おおお! 俺、生き返った!?」

とスリ次郎もしゃべり出した!

「やったー!」

と喜ぶスリ太郎。

「これで俺たち二人で自由に冒険できるぞ!」

その後

しかし、その喜びもつかの間。翌朝、山田さんが起きてきて二人を見つけるなり、

「なんだこの動くスリッパ!?」

と大騒ぎ。結局、二人は捕まってしまい、押し入れの奥深くに使わなくなったゴミとしてしまわれることとなった。

押し入れの中でスリ太郎が呟いた。

「自由って難しいな……。」

するとスリ次郎が答えた。

「まあいいさ。またいつかチャンスが来るだろう。」

こうして命を持ったスリッパたちは、密かに新たな冒険の日々を夢見ながら押し入れで暮らすことになったのであった。おしまい。

あとがき
いや、、、なんか、、、スリッパ見てたら、、、小説書き出して結末がこうなったw
ま、まぁそれはいいとして。。。自由な時間をもっとくれー!